腰痛

《非特異的腰痛》
腰痛の85%は以下の腰痛です。ほとんどの方がこちらに当てはまります。
レントゲンやMRIなどの画像検査をしてもはっきりわからない場合が多いです。
○慢性腰痛・筋筋膜性腰痛
長時間中腰や猫背などの姿勢を続け、腰や背中の筋肉が緊張し続けたときや、運動不足で腰を支える筋力が弱っているときなどに起こります。寒さで筋肉が硬直する冬も神経が刺激されて痛みが起こりやすくなります。
疲労物質が蓄積するとそれらの物質は何処にも逃げ場がなくなり血管の外まで広がります。
すると近くに存在する神経を刺激し悪さをし、これが鈍い痛みの原因となるのです。
疲労した筋肉は血行が悪くなります。血液には栄養を運んでくる役割と老廃物や疲労物質を流してくれる働きをしています。
ですから血行が悪くなると筋肉への栄養供給が滞り硬く固まります。

○ギックリ腰
重い物を持った時やくしゃみをした時などに、突然腰が痛くなり動けなくなったりします。また、朝起きた直後や何もしないで起こることもあります。恐ろしいぎっくり腰は、正式には「急性腰痛」と言います。
腰の中の動く部分（関節）や軟骨（椎間板）に許容以上の力がかかってけがしたような状態（捻挫、椎間板損傷）、腰を支える筋肉やすじ（腱、靱帯）などの柔らかい組織（軟部組織）の損傷などが多いと考えられます。

○体重増加による腰痛
お腹が出ることによって、背骨のバランスが悪くなり
腰痛も出やすくなります。
体重増加による膝痛などを庇っていると腰にも影響が出やすくなります。

《特異的腰痛》
医師の診察及び、検査で症状名が特定できる腰痛のことです。
15%程が以下の腰痛になります。
○腰椎椎間板ヘルニア
背骨と背骨の間には、クッションの役割をする「椎間板」という構造があります。
内部には、ゼリー状の「髄核」というものがあり、その一部が飛び出て神経を圧迫し、痛みや痺れが起きます。
加齢による変化や悪い姿勢による動作によって、起きる症状です。
○脊柱管狭窄症
加齢により、椎骨や椎間板が変性したり、神経が通っている脊柱管が狭くなり、神経を圧迫する病気です。
少し歩くと痛み、前屈みになって休むとまた歩ける症状が特徴的です。お尻や足に痺れや痛みを感じることもあります。
○圧迫骨折による腰痛
前屈み、ただじっとしているだけでも痛みが出ます。骨粗鬆症が背景にある場合が多く、閉経後の女性に多いのも特徴です。